LOAD SHOW

A Rooted Soul. Vagabond Eyes.

映画の未来をいち早く
Be the first to witness the future of films

映画『死んだ目をした少年』監督キャストインタビュー

(写真は11月20日に渋谷WOMBで行われたイベント”MMM〜Music/Movie/Mix〜”にて撮影)

2015年の2月21日(土)、テアトル新宿にて公開される映画『死んだ目をした少年』。原作は青林工藝舎より刊行されている人気漫画家、古泉智浩による同名漫画で、今回の主題歌はCharisma.comが担当しているとのこと。出演の清水尚弥さん、紗都希さん、高樹マリアさんと加納隼監督にインタビューを行いました。

■清水尚弥さんインタビュー

最初は、主人公でもある犬田文治役を演じている清水尚弥さんへのインタビューを行いました。作中の犬田をイメージしてお話を伺ったところ、かなりフランクな人柄で映画について気さくに語っていただきました。
実際に映画撮影に参加してみていかがでしたか?
清水:楽しかったですね。監督はじめスタッフの皆さん年齢層が近い。若いスタッフの人が多くて、そういう意味では本当に熱い現場だったと思います。
実際現場で、キャストの皆さん同士はどんな雰囲気でしたか?
清水:仲良かったです。栃木の足利市で全編撮影だったんです。足利に行く前も仲良かったんですけど、足利に行ってからは一週間ずっと一緒だったんで。男の子と女の子は部屋が別だったんですけど、男の子は五人で一部屋で共同生活だったりとかして。女の子もキャスト三人、女の子は女の子で同じ部屋だったので距離が縮まりました。撮影時の学校でも、毎日みんな一緒だったんでそういう意味で一体感とかすごいありましたね。スタッフさんも若い方が多かったのでスタッフとキャストの距離感も近かったので、すごい仲のいいチームだったと思いますね。和気藹々とした感じで。
最初に台本を見た時はどんな印象でしたか?
清水:「あー、いじめられてんなー。」という感じでした(笑)。今回は漫画原作の作品で原作の漫画を読んだ時に、中学生という設定だったんですよね。だけど、僕が中学を卒業したのは4、5年前とかだったので、どこまで中学生をやればいいのか年齢の設定の部分では演技するにあたって監督と話し合って作っていきました。
なるほど。役作りに関して入念に監督とやりとりした感じだったんですね?
清水:そうですね。最初、監督からリハーサルが始まる前に「自分の役について考えてきて。」っていう宿題が出たんです。それで、色々考えていったんですけど、実際にリハーサルをやってくと同時に、どのキャストの方もそうだとは思うんですけど、監督と話し合って少しずつ役作りに対するイメージをすり合わせていきました。
監督とのイメージすり合わせはスムーズに進みましたか?
清水:僕はあんまりズレはなかったですね。最初から犬田っていう役がすっと自分の中に入ってきた気がしてたから、すごくやりやすくて。ただ、リハーサルの時から現場に入って感じてたことが変わることがあって、実際どう見えるのかが分からなかったりとかしたので。そこついては、現場に入ってから監督と話すことが多かったですね。
役柄で大変だったこととかは?
清水:年齢ですね。その他はすんなりという感じでした。
観に来てくれるお客さんに向けて一言お願いします。
清水:これまでにも、学校生活だったりとかを描いた学園モノで、10代の男の子女の子の話、例えばいじめだったりとかの問題をテーマにしてる作品って多かったと思うんですよね。でも、今回の『死んだ目をした少年』は、そういうジャンルではあるんですけど、今までと全く違う切り口で問題に向かっていくような作品なんですよね。本当に新しい作品だと思うので、作品のそういうところに注目していただきたいです。あとは、今回栃木県足利市の地元の方の協力を経てやっと出来た作品だったんですよ。全編が足利のロケなんで、映像の中にも足利の良さが出てると思うんです。すごくのどかで綺麗なところで、そういうロケーションのよさも見所です。

■紗都希さんインタビュー

ヒロイン、五十嵐強美役を演じている紗都希さんのインタビューです。堂々とした受け応えが印象的でした。
今回、映画に関わってみていかがでしたか?
紗都希:私は今回の現場は映画の現場、二回目だったんです。今回はヒロインの強美役を演じさせていただいたんですけど、ヒロインという大役は始めてで、色んなプレッシャーがありながら現場にいたんです。この現場は新人さんが多かったんで栃木に撮影にいく前にみんなで稽古をしたりしました。そこで念入りに稽古をしたりしていくうちに仲良くなっていきました。撮影は順調にいって、すごくやりやすい良いチームワークで有り難い現場だったと思います。普通の現場って、そんなに時間をかけて稽古の準備したりとかもしないと思うし、現場で作っていくって感じだと思うんですけど、死んだ目をした少年は現場でINする前にみんなで作ってある程度完成させた状態で臨んだ映画でした。
最初映画の脚本を読んだ時に、役柄についてどんな印象でしたか?
紗都希:私が演じた強美は犬田という主人公の事を好きなんです。なんで、好きなんだろう?とかなんで好きでいじめちゃうんだろう?とか最初考えてました。いじめちゃうような部分はあんまり自分になかったんで新鮮でした。強美の内面についてじっくりと考えていけばいく程、強美自身が家庭内でお母さんに厳しくされてあまり自分を表出出来なかったり、学校とかでもみんなから強美ちゃん強美ちゃんと言われて強いイメージを持たれてあんまり自分らしく行動が出来てなくて寂しさを持ってる人間なんだなあ、というところが見えてきて。そういう中で学校という場所で犬田と会って犬田をただいじめるだけじゃない一面が見えてきたんです。どこでも、
自分を出すことが出来ないでいたけど、犬田を好きになってどんどん自分がちょっと壊れていくというか、覚醒していくみたいなそういう部分です。だから、犬田は強美が成長していくにあたって、重要な人物で。そういう中で、強美が成長していくのがすごい面白かったです。
紗都希さんご自身とはギャップがありましたか?
紗都希:そうですね。表現の仕方、感情の表出の仕方とかは全然違います。ただ、なんか根本的な考え方だったりで共通する部分がありました。中学時代の私は、ちょっと強美っぽい部分があったんです。クラスで、「紗都希、紗都希。」と言われる部分があって。私もプライドが高いというか、中学の時はツンツンしてる部分があったので。原作を読んでる時、自分はこの登場人物の誰と近いかな?って考えた時にやっぱり強美だった。だから、似ている部分もすごくあったし、演じてみたいとすごく思ったんです。
本編の映像は観られましたか?
紗都希:まだ見てないんです。今回、色んなことに挑戦しました。パンチラとかキックのシーンとか今までの自分が人生の中でもやってこなかったりした演技がたくさんでした。それこそ、ここまでアクティブな感じでお芝居することは初めてだったので.早く観たいなあと思います。
では、今日の観に来てくれたお客さんに対して一言お願いします。
紗都希:そうですね。学生時代、みんな何かしら葛藤があったと思うんです。人間関係とか悩みだったりとか。大人じゃないけど、子供でもないようなそういう微妙な時期。この作品は色んなキャラクターを通して、人の内面にスポットライトがあてられてる作品になっていて。だから自分がどこにはまるかとか、当時の人間関係とか人間模様を思い返しながら見てもらいたいと思う。そして、まだ観られてないんですけど、加納さんの演出力とかで、絶対面白い映画になってると思うので楽しんでいただきたいです。

■高樹マリアさんインタビュー

釈笛子役を演じられた高樹マリアさんのインタビュー。映画内では主人公にボクシングを教えられたりなど、とても強いイメージの役柄でしたが、とても気さくに映画について語っていただきました。
実際に映画撮影終わっていかがでしたか?
高樹:クランクインする前に、立ち稽古を何度か重ねて芝居を組み立てていったので、舞台の感じに近い状態で撮影に臨む事が出来て、かなり助かりました。キャラクターと共に、自分自身への挑戦でもあり、両方が成長して変わっていく貴重な現場でした。そして、独特な映像の素敵さも見どころだと思います。現場中に、笛子が田んぼ道を歩いているシーンのプレビュー映像を少しだけ見させていただき、とっても綺麗な映像で、おぉーっ!と声が出てしまうくらい素敵な画でした。出来上がりが楽しみです。
役柄を演じてみてどうでしたか?
高樹:ダークな役柄、楽しかったです!監督の演出のおかげで少しずつ笛子が出来上がっていった感じですね。ほぼスッピンだし、キャラクターの誰よりも薄着で…(笑)なかなか演じる事が出来ない役柄でしたので、声をかけていただいたプロデューサーさんには、本当に有り難い気持ちでいっぱいです。
演出の上で役柄のイメージについてすれ違いなどありましたか?
高樹:私が初めて原作を見た時の笛子のイメージが、何となく健康的なイメージだったので、映画の中の笛子は、アル中でいつも気だるくてつかみ所がなくて得体の知れない感じだったので、一瞬不安になった事もありましたが、監督に何気なくその気持ちを伝えて、何度かリハーサルを重ねていくうちに、迷いは全く無くなっていました。
現場で大変だったことはありますか?
高樹:笛子はヘビースモーカーの設定でした。普段タバコを吸わない私は、どうしても様にならなく、そこがやっぱり苦戦しました。一ヶ月間ほど、ネオシーダーという薬局などで売っているタバコと似たような形の咳止め薬を使って、タバコを吸う感覚を練習し動画を撮って、監督にアドバイスをいただきながら、なんとか習得しました。あとは、漫画的なグラマーな感じ?胸元の演出?(笑)部分が、予想以上に大変でした!原作の笛子はかなりグラマーですからね!(笑)
最後にお客さんに対して一言お願いします。
高樹:とにかく出てくるキャラクター達がすごく濃いので、そのあふれんばかりの個性が、キャラクター以上に熱く、濃い監督ワールドのカッコ良い映像の中で、どうなってしまっているのかが、本当に楽しみです。その中で、色んな人間模様と、それぞれのキャラクターの成長に、ほっこりとしていただけたら嬉しいです。

■加納隼監督インタビュー

原作を映画化しようと思ったのはなぜですか?
加納:以前から、古泉智浩さんの漫画のファンでした。なので、今回古泉さんの漫画を映画にしたいと思いました。古泉さんの作品を好きになったのは以前勤めていた会社の先輩に「チェリーボーイズ」という漫画を借りたのがきっかけです。非現実の様で超現実的な所に惹かれました。その後から色々読む様になりました。原作を読んだ時に、生身の人間関係のおかしさと可能性を感じました。デジタルを介さない人間関係の中で生まれる何か、を表現したいなと。
後は、単純に漫画の中にいるキャラクターに実際に会ってみたかったんです。あの空気感を映像に出したいと思いました。
実際、撮影してみてどうでしたか?
加納:今回、中学校で撮影をしました。なので登場人物達が制服を着てます。普段は制服に触れる機会もないので、制服って素敵だなと感じました。原作から感じていた、空気感やテンポ感は映像に出せたと思います。今回、栃木県の足利市で撮影したのですが、足利の方々にはものすごく協力して頂きました。スケジュールにもう少し余裕があれば、足利の飲み屋とかもいきたかったです。
キャストの皆様はどうやって選びましたか?
加納:オーディションで選びました。原作を意識しつつ、意識しすぎず。メインの学生キャストに関しては、役の様な学生生活を送ってきたであろう人達を選びました。そういう消せない匂いというか、雰囲気というもので、映像に出た瞬間にクラスでの立ち位置を分かってもらえたらいいな、と思います。
演出などで大変だった部分はありますか?
加納:主人公の犬田の友だちで数宮光役を福井成明さんが演じていたんです。数宮役の福井さんの髪の毛の伸びるスピードが早くて、撮影の際には画が繋がらず大変でした。派手な映像や、激しい展開で引っ張っていく作品ではないので、とにかく登場人物に興味をもってもらえるよう、見せ方は考えました。
思い出深いエピソードなどあれば。
加納:公園での撮影で日没ギリギリロケの時、いきなり大雨が降り、チーフ助監督が「ちくしょう!」と空に向かって叫んだ姿が印象的でした。(※日没の画を撮ることの出来る時間は限られているのでスムーズに撮影しなくちゃいけない。) また、不良グループ吉沢役の尾形駿一さんが、リハーサルの日、足に包帯を巻いてきて「自主練習でケガをした」と言っていたのですが、脚本を読み返してもそんな激しいシーンはありません。尾形さんがどこのシーンを練習をしていたのかは未だに謎です。
見てくださるお客様に一言お願いします。
加納:イケメン先生も、壁ドンも出てきませんが、大多数の人が経験している、するであろう青春のモヤモヤした空気感を体感しに、是非劇場にお越し下さいませ。
よろしくどーぞ!

映画『死んだ目をした少年』2015年2月21日(土) テアトル新宿にて公開!

企画・校正・写真 :橘
『死んだ目をした少年』
© 2014 映画『死んだ目をした少年』製作委員会
清水尚弥、紗都希、高樹マリア、福井成明、福田航也、西井雅、後藤和歌菜、櫻井圭登、尾形駿一
結城貴史、小池友理香、テイ・ウォン、松岡哲永、葉山奨之、野沢大悟、好川しほ、谷口裕香、町田一則
監督;加納隼人│主題歌 Charisma.com 『とんがりヤング』 │ 原作:古泉智浩『死んだ目をした少年』(青林工藝舎刊)
Story : とある田舎町の中学生・犬田は、同じようにクラスで目立たない存在の数宮と共に、ある日、偶然知り合った大人の女性・笛子からボクシングを教わることに。退屈な日常から抜け出したかと思えたが、そのことがきっかけでクラスの人間関係に亀裂が生じ始める。少年の目に輝きは宿るのか―。
http://shindame.com/