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マイケル・チミノ監督作品『天国の門 デジタル修復完全版』

映画至上もっとも呪われた問題作がチミノ監修のもとデジタル修復版でよみがえる

『天国の門』(80)は、『ディア・ハンター』(78)で米国アカデミー賞の作品賞、監督賞をはじめとする5部門を受賞し、アメリカ映画の今後の担い手と期待されていたマイケル・チミノ監督の意欲作であった。しかし、撮影期間と予算の超過によって巨額の製作費4400万ドル(当時のレート換算約80億円)を投じたため、ハリウッドの老舗スタジオであるユナイテッド・アーティスツを倒産に追いやる地獄の使者となってしまった。
2012年、修復不可能といわれていた本作だが、すべてチミノ自身の監修のもとデジタル修復によって、カラー調整および映像と音声の修復が行われた。

本作は合衆国の西部開拓時代の最大の悲劇のひとつである「ジョンソン郡戦争」という実際の事件を元にしている。チミノはこの史実を拡げ、アメリカがアメリカになるために何をしたかという、呪われた抑圧の歴史とそれに翻弄される男女の愛の痛みを描いている。以下、ストーリーを抜粋する。
19世紀末のワイオミング州ジョンソン郡。増え続けるロシア・東欧系の移民たちを疎ましく思う牧場主たちは彼らの粛清を開始。その処刑リストには、保安官エイブリル(クリス・クリストファーソン)の恋人エラ(イザベル・ユペール)の名も連なっていた。彼女を救い、牧場主の雇われガンマン、ネイト(クリストファー・ウォーケン)との三角関係にもケリをつけたいエイブリルと、自分の居 場所に執着し愛の形も貫こうとするエラの想いはすれ違う。そして事態はいよいよ全面闘争という最悪の局面を迎えようとしていた......。
『天国の門』とは一体何であったのか、30年以上を経たからこそ見えてくるものがあるのかもしれない。大きくなり過ぎた作品の中に見える小さな物語をスクリーンで贅沢に味わっていただきたいと思う。
スケジュール
2013年10月5日(土)より、シネマート新宿、10月26日(土)よりシネマート心斎橋にて公開!
詳細はこちら→ http://www.heavensgate2012.com/theater.html
『天国の門 デジタル修復完全版』公式サイト→ http://www.heavensgate2012.com
『天国の門』
監督・脚本:マイケル・チミノ/撮影監督:/ヴィルモス・ジグモンド/音楽:デヴィッド・マンスフィールド/出演:クリス・クリストファーソン、クリストファー・ウォーケン、イザベル・ユペール、ジョン・ハート、他/216分/配給:boid
ストーリー:19世紀末のワイオミング州ジョンソン郡。増え続けるロシア・東欧系の移民たちを疎ましく思う牧場主たちは彼らの粛清を開始。その処刑リストには、保安官エイブリル(クリス・クリストファーソン)の恋人エラ(イザベル・ユペール)の名も連なっていた。彼女を救い、牧場主の雇われガンマン、ネイト(クリストファー・ウォーケン)との三角関係にもケリをつけたいエイブリルと、自分の居 場所に執着し愛の形も貫こうとするエラの想いはすれ違う。そして事態はいよいよ全面闘争という最悪の局面を迎えようとしていた......。 http://www.heavensgate2012.com
監督プロフィール:『マイケル・チミノ』
1939年生まれ。イェール大学では美術を専攻し、修士号を獲得。ニューヨークへ移り、60年代後半にはTVコマーシャル演出家に。71年ハリウッドに移り、脚本執筆を始める。73年には『ダーティハリー2』の脚本をジョン・ミリアスと共同で手掛ける。このときクリント・イーストウッドと知り合った縁で、イーストウッド主演の犯罪もの『サンダーボルト』(74)で監督デビュー。そしてヴェトナム戦争へ赴いた若者たちが辿る悲劇を叙事詩的に描いた大作『ディア・ハンター』(78)で世界的な評価を得るのだが、その評価を背負って製作された『天国の門』(80)で大幅に予算をオーヴァー、歴史に残る赤字を記録した。その後の映画製作は思うに任せず、長編監督作は中国系マフィアに立ち向かう孤独なアメリカ人刑事を描いた『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』(85)、イタリアで撮影されたマリオ・プーツォ原作の『シシリアン』(87)、『必死の逃亡者』(55)をリメイクした『逃亡者』(90)、不治の病に侵された先住民青年と彼に人質にとられた若き医師の長旅を描いた『心の指紋』(96)の4本のみ。
  • 『マイケル・チミノ』
    1939年生まれ。イェール大学では美術を専攻し、修士号を獲得。ニューヨークへ移り、60年代後半にはTVコマーシャル演出家に。71年ハリウッドに移り、脚本執筆を始める。73年には『ダーティハリー2』の脚本をジョン・ミリアスと共同で手掛ける。このときクリント・イーストウッドと知り合った縁で、イーストウッド主演の犯罪もの『サンダーボルト』(74)で監督デビュー。そしてヴェトナム戦争へ赴いた若者たちが辿る悲劇を叙事詩的に描いた大作『ディア・ハンター』(78)で世界的な評価を得るのだが、その評価を背負って製作された『天国の門』(80)で大幅に予算をオーヴァー、歴史に残る赤字を記録した。その後の映画製作は思うに任せず、長編監督作は中国系マフィアに立ち向かう孤独なアメリカ人刑事を描いた『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』(85)、イタリアで撮影されたマリオ・プーツォ原作の『シシリアン』(87)、『必死の逃亡者』(55)をリメイクした『逃亡者』(90)、不治の病に侵された先住民青年と彼に人質にとられた若き医師の長旅を描いた『心の指紋』(96)の4本のみ。