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廣原 暁監督作品『HOMESICK』

30歳。失業した。限りなく自由で、どこにも行くあてがない夏休み。

未来を担う映画監督の育成プロジェクトとして、多くの商業長編監督デビュー作を製作してきたPFFスカラシップが 2013年、満を持して放つのは『世界グッドモーニング!!』(09)でポン・ジュノ監督やジャ・ジャンクー監督から「革命的でクリエイティブ。真に有望な映画監督」と激賞された廣原 暁監督の最新作。 以下、ストーリーを抜粋する。
勤め先の社長が夜逃げして無職になった健二、30歳。母は何年も前から行方知れず、父は辺鄙な土地でペンションを経営、妹は海外放浪中。かつて家族が揃って住んでいた庭付きの一軒家はいまは健二がひとりで暮らすだけ。その家も明け渡しの期限が迫っている。期限は、7月20日。
行くあてなどない。やりたいこともなく、無為に過ぎていく日々。そんな時、夏休み中の小学生男子3人組が水鉄砲や水風船で家に奇襲をかけてきた!健二はホースの水で応戦、闘いごっこの果てに3人組は健二を「水魔人」と名づけ、毎日のように家にやって来るようになる。
健二の家の明け渡し期限はもう過ぎていた。管理物件となったはずの家にいまも留まる健二を、かつての同級生で不動産会社の社員となったのぞみが訪ねてくるのだが……。
やがて健二は3人組と一緒に、庭でダンボールの恐竜を作りはじめる。夏休みの自由研究のように――。
先行きの見えない社会で仕事も家もなくしてしまう30歳の主人公健二。旅に出るでもなく、新しい仕事を探すでもない、なんとなく無気力で自分のやりたいことや居場所がない健二に共感する者は少なくないはずだ。半径50mで生活する受け身な男が一体どうやって心境を変化させていくのかと思えば、生活にずかずか入ってくる近所の小学生3人組だ。とりわけその中の一人、ころ助と心を通わせていく。夕暮れの自転車シーンや健二が作る水族館は、どこか懐かしく胸に張り付くようなシーンだ。監督が学生時代から好きだったというトクマルシューゴの音楽がぴったりな本作だが、軽快さだけではない一面が印象に残った。
スケジュール
2013年8月10日(土)〜8月30日(金)
☆「廣原 暁監督特集」同時期開催『世界グッドモーニング!!』(09)、『返事はいらない』(11)、『あの星はいつ現はれるか』(オムニバス映画『紙風船』/11)、『遠くはなれて』(短編/10)、『小さな想い出』(短編/13)
※廣原監督によるのセレクト作品上映も有り。詳しくはこちら→ オーディトリウム渋谷
場所
オーディトリウム渋谷
料金
一般1700円/学生1400円/シニア1200円/高校生800円/中学生以下500円
整理番号制/自由席
☆特別鑑賞券1400円劇場窓口にて販売中!◎劇場窓口でお買い求めの方には『HOMESICK』特製手ぬぐい付き!
『HOMESICK』公式サイト→ http://homesick-movie.com/
Text by  hiromi_ishikawa
『HOMESICK』
監督・脚本:廣原 暁 出演:郭 智博、金田悠希、舩﨑飛翼、本間 翔、奥田恵梨華/プロデューサー:天野真弓/撮影:下川 龍一/録音・整音:渡辺一輝/美術:飯森則裕/音楽:トクマルシューゴ/編集:石井沙貴/助監督:飛田一樹/制作担当:和氣俊之/製作:PFFパートナーズ=ぴあ、TBS、ホリプロ・東宝/提携作品/配給・宣伝:マジックアワー/2012/日本/カラ―/デジタル/16:9/98分(C) PFFパートナーズ/東宝
http://homesick-movie.com/
  • 『廣原 暁 (ひろはら・さとる) 』
    1986年、東京都出身。武蔵野美術大学造形学部映像学科卒業。 東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻監督領域修了。黒沢 清、北野 武に師事。『世界グッドモーニング!!』(09)が2009年、京都国際学生映画祭準グランプリを受賞。さらに、第29回バンクーバー国際映画祭ドラゴン&タイガー・ヤングシネマ・アワードにてグランプリ受賞を皮切りに、第61回ベルリン国際映画祭など、国内外の多数の映画祭にて上映される。他作品に『あの星はいつ現はれるか』(オムニバス映画『紙風船』の第一話)(11)、 東京藝大大学院修了作品『返事はいらない』(11)など。PFFスカラシップ作品の『HOMESICK』(13)は現在も多くの海外の映画祭で上映されている。