
大森監督のデビュー当時を体感するプログラム
フィルムセンターの上映企画「自選シリーズ 現代日本の映画監督」は、1980年代以降の日本映画を牽引してきた映画監督が、自作の中から上映作品を自選し、デビューから現在までの足跡をたどることによって現代日本映画の原点を探る企画だ。
第2回となる今回は、1970年代後半自主映画制作から商業監督デビューをした大森一樹監督。当時、撮影所出身の映画監督が大勢を占める中、その境界を最初に壊し、日本映画に新たな風を招き入れた。 16mmの自主映画『暗くなるまで待てない!』(1975)で注目を集め、オリジナル脚本『オレンジロード急行(エクスプレス)』の城戸賞受賞をきっかけに商業映画デビュー、その後、松竹、東宝、角川映画、東映と映画各社で従来の日本映画のカラーをうち破る独自の作品を連打した。そのあゆみは、同世代のフィルムメーカーたちを刺激するとともに80年代以降の日本映画に多大な影響を与えた。
初の本格的なレトロスペクティブとして19 本(12プログラム)の作品を上映、トークショーも実施し、この40年の、そしてこれからの日本映画界を展望する。
【上映作品】
『オレンジロード急行エクスプレス』(86分/35mm/カラー)
『ヒロシマから遠く離れて』(2分/DVD/白黒)
『暗くなるまで待てない!』(70分/16mm/パートカラー)
『夏子と長いお別れロンググッドバイ』(25分/16mm/カラー)
『ヒポクラテスたち』(126分/35mm/カラー)
『前立腺の病気と予防』(17分/16mm/カラー)
『尿路結石と微小発破』(17分/16mm/カラー)
『風の歌を聴け』(100分/35mm/カラー)
『テイク・イット・イージー MODERN TIME』(108分/35mm/カラー)
『トットチャンネル』(97分/35mm/カラー)
『女優時代』(93分/16mm/カラー)
『満月』(109分/35mm/カラー)
『ゴジラvsキングギドラ』(103分/35mm/カラー)
『継承盃』(119分/35mm/カラー)
『緊急呼出し エマージェンシー・コール』(106分/35mm/カラー)
『わが心の銀河鉄道 宮沢賢治物語』(111分/35mm/カラー)
『悲しき天使 “Those Were The Days”』(113分/35mm/カラー)
『PLAY BALL!』(19分/35mm/カラー)
『イエスタデイワンスモア』(18分/35mm/カラー)
- 「自選シリーズ 現代日本の映画監督 2 大森一樹 」
- ■会期
- 2014年3月18日(火)~3月30日(日)※月曜休館
- ■会場
- 東京国立近代美術館フィルムセンター大ホール(2階)
- ■料金
- 一般 500 円/高校・大学生・シニア 300 円/小・中学生 100 円
- ■トーク・イベント
- 3月23日(日)2:40 pm ゲスト:斉藤由貴さん
- 3月29日(土)2:15 pm
- 3月30日(日)3:10 pm
- ※入場無料。各回トーク・イベントのみの参加も可。