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トリーシャ・ジフ監督作品『メキシカン・スーツケース』

ロバート・キャパ生誕 100 年 メキシカン・スーツケース <ロバート・キャパ>とスペイン内戦の真実

「メキシカン・スーツケース」とは何か?

「メキシカン・スーツケース」とは、メキシコで 2007年に発見された3つの箱であり、そこにはロバート・キャパをはじめ、ゲルダ・タロー、デヴィッド・シーモア“シム”の撮影したスペイン内戦の写真のネガが数多く入っていた。キャパの暗室助手イメレ“チーキ”ヴァイスの手により丁寧に仕分けられた126本のロールフィルム―4500枚のネガが、70年の時を経てメキシコの地で発見されるに至ったのは何故か?本作は関係者の証言により3人の写真家について語られるだけのものではなく、サブタイトルにもあるように、その問いを通してスペイン内戦の真実を捉え直そうとしている。一方で興味深いのは、70年もの長きに渡り、国際写真センター(ICP)創設者でキャパの弟でもあるコーネル・キャパの捜索活動にも関わらず、「メキシカン・スーツケース」と呼ばれることになる3つの箱は発見されなかったという事実そのものだ。イメレ“チーキ”ヴァイスの貢献により、移民とともに海を渡ったフィルムにもたらされる些細な運命、その物語に強く惹き付けられる。
『メキシカン・スーツケース』
スペイン・メキシコ合作/
2011年/86 分/16:9/Color・B&W/
監督:トリーシャ・ジフ/製作:エイモン・オファリル、トリーシャ・ジフ、パコ・ポチ/共同製作:ビクトル・カバジェル、アンドレス・ルケ、マイケル・ナイマン/製作補:ベンジャミン・ターヴァー、マルコ・ポーロ・コンスタンセ、アベリーノ・ロドリゲス/脚本:トリーシャ・ジフ/編集:ルイス・ロペス、パロマ・カリージョ、ベルナ・アラゴネス/音楽:マイケル・ナイマン/ヘラルド・パストール/撮影:クラウディオ・ローシャ/タイポグラフィ:エラモス・タントス
/録音 ジュリ・ラグナ(アメリカ・メキシコ)、アマンダ・ビジャビエハ(ヨーロッパ)
http://www.m-s-capa.com/
  • 『トリーシャ・ジフ』
    現代写真のキュレーター、映画監督、映画製作者。映画作品として「Chevolution」(監督・2008年)、「Oaxacalifornia」(製作・キュメンタリー/アメリカ・イギリス)、「My Mexican Shiva」(共同製作・メキシコ)「9months 9days」(製作総指揮・メキシコ)。北アイルランドでは1980年代に写真と映画のワークショップCamerawork Derryを創設し、活動。次回作は「Pirate Copy」という、知的財産権と世界的な著作権侵害に関するドキュメンタリーが予定されている。著作のチェ・ゲバラの写真集「チェ! 革命と交渉(Che ! Revolution and Commerce)」は、スペイン語、イタリア語、トルコ語、英語で出版され、キュレーターとして関わったその展覧会は、アメリカ、メキシコ、スペイン、オランダ、イギリスで開催された。彼女が担当した他の国際的な展覧会には、メアリー・ケリーの「カストリオット・レクジェピのバラード(Ballad of Kastriot Rexhepi)」、「隠された真実:血の日曜日(Hidden Truths :Bloody Sunday)」「遠い親戚たち:アイルランド系メキシコ人とメキシコ系アメリカ人の芸術家の対話(Distant Relations: a dialogue between Irish Mexican and Chicano artists)」(1996)がある。最も新しい展覧会「エンリケ・メティニデスの101の悲劇(101 Tragedies of Enrique Metinides)」はアルル国際写真フェスティバルを皮切りに、APERTURE publicationによって出版され、世界各地で開催される予定。16歳の息子フリオと共にメキシコシティ在住。