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池田博穂監督作品『薩チャン 正ちゃん〜戦後民主的独立プロ奮闘記〜』

8月29日(土)よりK's cinemaほか全国順次公開

誰もが時代の旗手だった―。

1950 年代から60 年代にかけて、大手映画会社に属さない独立プロの監督たちが、次々と名作を世に送り出した「独立プロ映画黄金時代」があった。その全盛期に活躍した山本薩夫監督と今井正監督を中心に、いち時代を築いた監督とスタッフたちの軌跡を、当時を知る関係者にインタビューし、その中に登場する映画の一部シーンや、写真、資料映像などを織り交ぜて「記録」した本作。「記憶」に残る熱い映画人たちの生き様をドラマチックに描く映画を作り、多くの人たちに観てもらうことを目指し、ついに完成した。
【独立プロ映画が生まれた時代について】
戦後の民主的息吹のなかで、映画の民主化と、労働の真の在り方を巡って闘われた東宝争議を経て、東宝を解雇された人々、レッドパージによって、映画会社から追放された人々は、自分たちが本当に作りたい映画を作ろうと、企業に頼らず、自ら独立プロダクションを立ち上げ、次々と映画作りに乗り出した。苦労は承知の上で。
東宝争議の解決金をもとにつくられた、山本薩夫監督(薩チャン)の『暴力の街』(1950)がその第一作目。昭和23年に、埼玉県本庄市で起きた、暴力団による朝日新聞記者への暴力事件を題材に、町から暴力団とそれに癒着する行政の不正を追放しようと奮闘した市民運動のドラマを、撮影中に暴力団からの妨害を受けながらも完成させ、映画は大ヒットした。『どっこい生きてる』(1951)では、今井正監督(正ちゃん)が、「東宝を解雇されても、どっこい、俺たちはまだ生きているぞ!」という思いをタイトルに込め、戦後、“ニコヨン”と呼ばれた日雇い労働者の苦闘を描いた。
その後も独立プロは、労働組合、民主団体、劇団などに依拠しながら、1950年代初めから多くの作品群を世におくり出し、GHQの占領下においては、題材にすること自体がタブーだった原爆を、被爆から7年後に新藤兼人監督が真正面から取り組んだ映画『原爆の子』は、日本のみならず世界初の反核映画として高い評価を受けている。その他にも、亀井文夫、関川秀夫、家城巳代治など多くの監督たちが、独立プロ作品で腕を競い合っていた。そのどれをとっても、作品の質の高さはもとより、戦後の労働運動、平和運動、民主運動に与えた影響は計り知れない。これら独立プロの映画を観た人々は、映画から勇気をもらい、人生について考え、明日への希望を見いだし、時にはその人の生き方を変えたほどの深い感動を与えた。
池田博穂監督作品『薩チャン 正ちゃん〜戦後民主的独立プロ奮闘記〜』
8月29日(土)よりK's cinemaほか全国順次公開
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『薩チャン 正ちゃん〜戦後民主的独立プロ奮闘記〜』
ナレーター:山本亘 朗読:中原ひとみ 江原真二郎 赤塚真人

出演証言者:早乙女勝元 山田洋次 高部鐵也 宮古とく子 香川京子 山本圭 降旗康男 高橋エミ 劉文兵

登場する主な監督たち:山本薩夫(薩チャン) 今井正(正ちゃん) 新藤兼人 亀井文夫 関川秀雄 家城巳代治 吉村公三郎

企画・脚本・監督:池田博穂

制作:山本駿/山本洋子

撮影:野間健/VE:山田友行/録音:本田孜/メイク:金森恵/編集:栗原洋平/音楽:小林洋平/音楽プロデューサー:安田裕司/題字:伊藤幸洞

配給:新日本映画社 配給協力:平沢清一

特別協力:独立プロ名画保存会

ⓒ「薩チャン 正ちゃん ~戦後民主的独立プロ奮闘記~」製作委員会